今後のDCEU、「作品間の繋がりは重視しない」とワーナー・ピクチャーズ社長






DCコミックス原作映画シリーズ、通称DCEU。現在、最新作の「アクアマン」の世界興収が10憶ドル越えで大ヒット中である。そのシリーズの今後について、ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ社長のトビー・エメリックがThe Hollywood Reporterに語った。複数のメディアが伝えている。

その内容は以前のDC映画責任者、当時DCエンターテインメントの社長兼CCOであったジェフ・ジョンズと社長ダイアン・ネルソンが2017年の9月に語った話と同じで、変更はないようだ。

「我々の状況は回復したと思います」とエメリック。回復したというのは興収。マーベル原作の映画シリーズMCUの「アベンジャーズ」のように成功すべきであったヒーロー集結作品「ジャスティス・リーグ」はシリーズ最低の興収であり、ワーナーの期待通りにはいかなかった。その落ち込んだシリーズを現在「アクアマン」が盛り上げている。

続けて「私達はDCのプレイブック(作戦帳)で動いており、マーベルのそれとは非常に異なっている。ユニバースを共有する事に重点を置いていません。今は映画を1つ1つ作っています」と言い、DCEUはMCUのように作品間の結びつきが強いシリーズではないと語る。以前のDC映画の責任者、ジョンズとネルソンもそのように言っていた。現責任者であるウォルター・ハマダも、それを継続し、単独作品を重視すると伝えられている。計画の変更はないようだ。

またエメリックは「それぞれの映画には、独自の手法や、クリエイティブなアプローチがある。我々についてなにか言うことがあるとしたら、監督たちを尊重しているということです」と述べた。ワーナーが監督たちを尊重しているスタジオというのは以前から耳する。現在開発中の「ナイトウィング」監督*クリス・マッケイ(「レゴバットマン ザ・ムービー」)もそのように話していた。一方MCUや「スター・ウォーズ」シリーズといったディズニー傘下の両シリーズは「我々のやり方に従うか、出て行くか」というスタジオ主導である。こういった所にもMCUとの違いは出ている。(*2段落目のリンク先で、マッケイが語った内容については触れた)

「アクアマン」は日本では2月8日に公開。それに続けるか?その次の「シャザム!」は2019年4月19日に日本公開。




DCEUとは違うが、アニメ映画「ニンジャバットマン」の脚本家である中島かずきはDCから「バットマンは人を殺さない。銃などを撃つ際も、物は壊すが人は撃たない。それだけは守ってくれと言われましたね」という指示があったと言い、キャラクターデザインの岡崎能士もセクシーすぎるデザインには指示があったが「本当に自由でした」と話している。DCEU以外でもワーナーとDCはクリエーターを尊重しているのがわかる(関連記事)。だが、「スーサイド・スクワッド」や「ジャスティス・リーグ」に関してはそうではなった。

例えてしてMCUを紹介したが、作品間が繋がっており、大きなシリーズを作るには「我々のやり方に従うか、出て行くか」というやり方も悪くない。仮にある監督がこれまで築き上げたシリーズの設定を無視しまくった作品を作った場合、シリーズの整合性がとれなくなる。そうならないよう厳しくチェックする必要がある。

DCEUの今後は改めて分かった。このシリーズのファンにはスナイダー作品を愛する人がたくさんいる。アレを出せばDCEUの支持基盤はもっと強固になるだろう。


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Source: Batman News, IGN