ソニー、マーベルからの申し入れ、アイアンマンやブラックパンサーなどの映画化権を断っていた事が判明、その価格は2500万ドル







ソニー、過去にマーベル・キャラクター映画化権の申し入れを断っていた事が判明


マーベルのキャラクターを使った実写映像化作品はディズニー傘下のマーベル・スタジオによる映画シリーズ「MCU」だけではなく、ソニー・ピクチャーズの「スパイダーマン」やFoxの「X-Men」といった作品があり権利がバラバラになっている。

新たに過去の権利に関する情報をIGNが伝えた。ソニーは20年前にマーベルからスパイダーマン以外の権利も購入して欲しいという申し入れがあったが、断っていたという事が明らかとなった。

その事が書かれたのはベン・フリッツによる著書「The Big Picture: The Fight for the Future of Movies」。1998年に破産したばかりで資金が欲しかったマーベル・エンターテインメントは映画化権の交渉を開始。ソニーにアイアンマン、ソー、ブラックパンサー、その他のマーベル・キャラクターの権利を買って欲しいとオファーしたがソニーは断ったそうだ。(英語版WikipediaによるとFoxがX-Menの映画権を取得したのは1994年)

ソニーは「スパイダーマン」のDVDの権利は持っていたが、全ての権利を持ってもらず、ソニーの重役は「他のマーベルキャラクターなんて誰が欲しがるんだ。もう一度戻ってスパイダーマンだけの契約を作ってこい」と述べたらしい。スパイダーマンの権利交渉を任されたのはソニー・ピクチャーズの若き重役Yair Landauであった。

記事によると、ソニーは映画化権を2500万ドルで獲得することができたという。今のMCUの成功からすると考えられない金額だ。ちなみにソニーはスパイダーマンの映画化権を1000万ドルで手に入れた。Forbesにはそう記されている。

今のマーベルとソニー・ピクチャーズは協力する関係になっている。スパイダーマンが「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」でMCU入りし、単独映画の「スパイダーマン:ホームカミング」が作られた。今後スパイダーマンは4月27日に公開の「アベンジャーズ/インフニティ・ウォー」や2019年公開の「アベンジャーズ4」といったヒーロー集結作品に登場。その後には「ホームカミング」の続編が控えている。

Foxが権利を持つ「X-Men」や「ファンタスティック・フォー」はディズニーがFoxの映画・TV部門買収をする事で解決する事となった*。(*政府の承認待ちだったはずで、しばらく時間がかかる。)

Foxの権利は今後ディズニーの一部となり、マーベルへと戻るが、ソニーは現在も権利を保有しており、ソニーによるマーベル映画シリーズが進行中。今年の12月にはトム・ハーディー主演の「ヴェノム」が公開され、その後にはブラックキャットとシルバーセーブルが主役の映画が予定されている。またマイルス・モラレスが主人公の「スパイダーマン」アニメ映画(日本2019年公開)もあり、PS4では「スパイダーマン」新作ゲームが2018年に発売される。





今となってはもったいない話。こんな世界になっていたかも。






Source: IGN, Forbes